第12期 1年次コース 第3回 多摩川を歩く~バードウォッチングと植物観察(2025.05.17)

第12期講義レポート

 NPO法人 自然環境アカデミー専務理事 野村亮さんを講師としてお招きしました。
 今回は、野外フィールドを利用して、バードウォッチングと植物観察を予定していましたが、雨天中止により、昭島公民館での講義になりました。

配布資料

  1. 本日の講義資料
  2. 感想記入の資料
  3. 受講生自己紹介(個人名記載あり)
  4. 第2回の講義の感想(一覧)
  5. NPO法人 自然環境アカデミー 紹介パンフレット

事務局より事務連絡

  • 雨天による、講義内容、講義場所の変更のお知らせ
  • メール誤送信問題の謝罪
  • 今回の配布物の説明
  • 講師、補助の人の紹介

講義

自己紹介

・福生市生まれ、福生第5小学校。
・子供の頃から鳥好き。
・2001年、自然環境アカデミー設立
・東京都鳥獣保護管理推進員
・山階(やましな)鳥類研究所 鳥類標識調査者、渡り鳥の調査

ページごとの講義

P1、P2
・身近な鳥たち紹介
・鳥ってどんな生き物?
・鳥の生活
・鳥と環境

P3
・ダイサギ、日本で1番大きいさぎ。
・サギには、白鷺は図鑑には載っていない。
・黒鷺に、しろいとくろがいる。
・どうしてあおさぎというのか?
 → あおぐろい。あおみがたっている。
  英語ではぐれいへろんという。
・おおるりは、青。るりがあおという。(日本人の感覚の説明)

P4
・カルガモ。
・多摩大橋のプールの近くに、かもが集まる習性。何種類か集まる。冬に集まる冬鳥。
・カワウ、アユを食べるので、漁業者から嫌われている。

P5
・ハシブトガラス、ハシボソガラス。街中で一緒になることはない。繁殖時期もずれている。3月はハシボソガラス、5月はハシブトガラス。繁殖期。生活環境が異なる。生活の仕方が違う。ハシボソガラスは、地面を張って食べる。ハシブトガラスは、啄むとそのまま高所で食べる。
・ハシブトガラス、森のカラス、樹上生活
・ハシボソからす、腐肉のカラス、地上生活
・両者は鳴き声で見分けができる。

P6
・キジバト、ドバト(カワラバト)

P7
・ヒヨドリ、横取りする鳥でよく嫌われている
・ムクドリ、むしをよく捕まえて食べる。駆除してしまうと、害虫が増えてしまう恐れ。一部を見るとがいがあるが、全体から見ると、益鳥となっている。

P8
・ツバメ、害虫、益虫があったが、最近はみんなが無関心になっている。
・ツバメ、スズメ。昭島市としても全体的に減っている。昔はたくさんのむれがいたのに、最近はめっきり減ってしまった。スズメを見ることが少なくなった。全国的な傾向。
・昔拝島駅前のツバメ調査をした。今はツバメが見つけることができなくなった。

P9
・シジュウカラ、最近を見つけることが多くなった。市鳥として福生はなっている。昭島はない。コゲラが作った穴を再利用している。
・コゲラは、小平市が市鳥。木突きの一種。少し枯れた木を選ぶんで穴を開ける。多摩地区では枯れ木が多くなってきたから、姿が多くなった。

P10
・ホンセイインコ、電線などでキューキューと大きい声で鳴く。目黒区からコロニーがあったが、分散化。半径50kmが棲息地域。
・ガビチョウ、鳴き声が綺麗。今日晴れていれば聴けていたかもしれなかった。全国的に蔓延した。もともとは中国にいた鳥。飼い鳥。よくなく。中国で大人気。日本ではうるさすぎる。飼い鳥が野生化。外来種

P11、12
・飛べる、翼がある、羽毛が生えている、クチバシがある。
・羽毛に覆われているのは鳥しかない。
・動物の毛と羽毛の違い、1枚から枝分かれしている、構造。
・飛べない鳥、やんばるくいな、キゥイとか
・鳥にはクチバシがあるが、歯はない。

P13
・翼の実例を紹介。
・それぞれに形が違う理由、先がとんがっているのは、早いスピード、長距離を飛ぶのに適している。
・先が丸い場合は、スピードがでないなどの特徴。
・長さと幅に違い。少ないチカラで長距離を飛ぶ。旋回能力がない。
・先が手首。手羽先は飛ぶ、手羽中は浮かすという機能。揚力を得ることができないとりは、がけから落ちたり、木から落ちたり、風を利用して飛ぶ工夫をしている。

P14
・飛ぶための工夫
 - 大きな翼
 - 翼を動かす強い筋肉
 - 軽い体重。
 - 大きな骨は胸骨。
・大きな胸筋を支えるため。腹ばいになって鳥は羽ばたきをしている。大きな翼を振り下ろすところに筋肉が必要。体重の20%から30%を占める。鶏は、1.5kg、胸筋は250g。もも肉も200g。他の鳥はもも肉はもっと少ない。
・飛ぶために、骨が軽量化。ホンドギツネとおおたかの骨。実物紹介。

P16
・鳥の季節移動(渡り)
 - 留鳥:一年中いる。留まっていない状態。
   個体によって、その場所にずっといる鳥と、夏場・冬場で入れ替わるような鳥がある。個体調査しないとわからない。
 - 写真:アオジ おす、1w 2AG00239。日本にはいる鳥、東北では夏鳥、昭島では冬鳥と言われる。2013.10.8 北海道小牧市で初放鳥、2014.1.5 昭島市昭和の森で、90日後、800kmの移動した鳥と判明。
 - メジロの個体調査、日本全国で確認ができた事例。

P17
・鳥の繁殖
・春から夏にかけて繁殖期
・繁殖のために巣を毎回作る。使い捨て。
・ハトは通年繁殖。ミルクであげる。

P18
・都いの食べ物
・クチバシが種によって異なる。

P19
・鳥には胃が2つ。腺胃(消化液で消化)、筋胃・砂のう(砂と共にすりつぶして消化)。
・毛や骨は、腺胃で消化後、吐き出す。

P20
・フンから種子が芽を出す。種子散布

P21
・鳥と環境、鳥を見ると環境が見える
・なぜいるか。えさがそこにある。
・鳥がたくさんいるということは、それだけの要因・条件を満たしていること
・スライドに写っているのはヒバリ。
・昔はたくさんヒバリがいたが、近年はほとんどいない。激減した鳥。
・今の衛星写真、福生第5小学校、昔の写真。周囲は畑ばかり、ヒバリが多くいた。
・先生がヒバリを調査した資料を投影。どのようにヒバリが飛んだか、どこで鳴いたかの調査結果。手書き。
・福生第5小学校観察記録、青は、昔いたが今いない、黄色は今もいる、赤は昔いなくて今いる。51種。権利の関係で資料には入れられず。見る機会・見る出現頻度の増減という一覧。
・フォレストイン昭島館で北の森散策、毎月1回。(写真)、ノスリ、ビンズイ、ルリビタキ、ソウシチョウ。

P22
・まとめ

質疑応答

Q.調査時にどのように鳥を捕まえるのか?
 かすみあみで使う。取り扱い注意。密猟になるので。30分ぐらいの間隔で回収、調査して放鳥。
Q.つぐみとムクドリのみわけかた。
 (省略)
Q.メジロとメグロの違い。
 (省略)
Q.カルガモが増えたが、カルガモが最近昭島に増えたのか?環境?
 カルガモは渡り鳥じゃない、街中で繁殖したか、いくつかの仮説があり、けつろんがでず。仮説(1)鳥は勝手に捕まえちゃいけない。(2)多摩川が繁殖地によくない。理由ははっきりしない。
Q.足環に番号は?
 環境省に問い合わせで、鳥はどうしたらよいかがわかる。
Q.鳥がさかなを丸呑みで食道を傷つけないか?
 頭からのみこむ。けがはしない。ちゃんと殺すようだ。
Q.オオタカ・トビなどの飛んでいる鳥の見分けかたは?
 (省略)
Q.今日晴れたらいけたら、どんな鳥が見えたのだろうか?
 サギ、トビ、カルガモ、コゲラ、つばめなど、15から20種は見られたと思う。

配布物(ダウンロード)